6月16日、3Dプリンターカー(Printed Car)のLocal Motorsが(Chandler, AZ)オートノマスビークル(Autonomous Vehicle-自動運転車-Self Driving Car)の12人乗りコミュニティーバスOlliを発表した。場所はワシントンDCからチェサピーク湾に流れ込むポトマック川沿いのメリーランド州National
Harbor、ここの市内観光を兼ねたコミュニティーバスとして活躍の予定だ。このOlliはEV(Electric Vehicle-電気自動車)仕様だが、注目される3Dプリンターカーとはどのようなものだろうか。
=IBM Watsonがガイドする!=
このOlliにはIBM Watsonが利用されている。とは言っても、Watsonが自動運転のAIエンジンとして使われているのではない。バスガイドとして、乗客との行先案内などの会話に適用されている。つまり、ユーザーエクスペリエンスの向上だ。具体的には、Watson IoTとして、Olliの車体に埋め込まれた30以上のセンサー情報を分析しながら学習する。実際の会話は、Watson APIで音声のテキスト化(Speech to Text)や逆のテキストの音声化(Text to Speech)、さらに自然言語のクラス分類化(Natural Language Classifier)や固有表現の抽出(Entity Extraction)などを実行しながら、会話を進めるというわけである。
=Local Motorsという会社!=
=IBM Watsonがガイドする!=
このOlliにはIBM Watsonが利用されている。とは言っても、Watsonが自動運転のAIエンジンとして使われているのではない。バスガイドとして、乗客との行先案内などの会話に適用されている。つまり、ユーザーエクスペリエンスの向上だ。具体的には、Watson IoTとして、Olliの車体に埋め込まれた30以上のセンサー情報を分析しながら学習する。実際の会話は、Watson APIで音声のテキスト化(Speech to Text)や逆のテキストの音声化(Text to Speech)、さらに自然言語のクラス分類化(Natural Language Classifier)や固有表現の抽出(Entity Extraction)などを実行しながら、会話を進めるというわけである。
=Local Motorsという会社!=
Local Motorsの設立は2007年。本社は当初ボストンだったが、その後、現在のアリゾナ州に移った。車の製造拠点はテネシー州のKnoxville、近くに3Dプリンターの研究に造詣の深いOak Ridge National Labがあるからだ。同社のファウンダー兼CEOはJohn Rogers氏。氏はHarvard
Business Schoolの出身で、6年間のUS Marineでの経験もある。この会社のオペレーションは、原則、クラウドファンディングのようなものである。そして、プロジェクトで作るものは3Dプリンターを使った各種の自動車だ。3Dプリンターを使えば簡単に物作りができる。そこで、3Dデータから車体のスケルトン部品を作り、組み立て、これにボディーカバーを被せれば出来上がり。エンジンやEV用モーターなどの主要部品は外部から調達する。なぜこのような方法で自動車を作るのか。現在の大量生産方式の自動車産業はコミュニティーバスや特殊レジャーカーのような少量多種製造には向かない。そこがこの会社の狙いである。小型のマイクロファクトリーと呼ぶ組み立て工場を全米に数ヶ所開設して、新規需要の迅速な対応に応える予定だ。新規開発のプロジェクトには、同社の社員以外にクラウドでメンバーを募集し、アイディアを出してもらう。それらの提案を共同で検討して最終案を決定する。原案が決まればプロトタイプを制作して、投資を募るという手順だ。そして開発に入る。一緒に作業した外部参加メンバーには、ロイヤリティ収入が入る仕組みだ。さて、Olliの場合は、開発構想から約1年、実際の制作はたった3ヶ月だったという。このバスの前後にはVelodyne製のLiDARとカメラが取り付けられている。Olliの設計上の最高速度は時速25マイル(40キロ)。走るのは限定されたエリア内だけ。つまり、オートノマスビークルとしての技術レベルは高くはない。しかし、実用性は高く、年内にはマイアミのデイド郡やラスベガスでも走り始めるという。ただ、どうやってLocal MotorsがOlliのAIを開発したのかは今のところ謎のままである。