2015年12月19日土曜日

Must Be Santa - Bob Dylan

Who's got a beard that's long and white?
Santa's got a beard that's long and white
Who comes around on a special night?
Santa comes around on a special night
Special night, beard that's white
Must be Santa, must be Santa
Must be Santa, Santa Claus
Who wears boots and a suit of red?
Santa wears boots and a suit of red
Who wears a long cap on his head?
Santa wears a long cap on his head
Cap on head, suit that's red
Special night, beard that's white
Must be Santa, must be Santa
Must be Santa, Santa Claus
Whose got a big red cherry nose?
Santa's got a big red cherry nose
Who laughs this way, "Ho, ho, ho!"?
Santa laughs this way, "Ho, ho, ho!"
Ho, ho, ho, cherry nose
Cap on head, suit that's red
Special night, beard that's white
Must be Santa, must be Santa
Must be Santa, Santa Claus
Who very soon will come our way?
Santa very soon will come our way
Eight little reindeer pull his sleigh
Santa's little reindeer pull his sleigh
Reindeer sleigh, come our way
Ho, ho, ho, cherry nose
Cap on head, suit that's red
Special night, beard that's white
Must be Santa, must be Santa
Must be Santa, Santa Claus

2015年12月13日日曜日

IoTスタートアップの投資金額Top 10 -IoT(3)

IoTの3回目はVC投資のランキングをみようと思う。
下記のTop 10は2010年から今年3Qまでに投資金額の多かったスタートアップだ。
しかし個々を見ると、紆余曲折が垣間見える。今回からこのランキングに沿って各スタートアップの変遷とその製品について解説する。

IoT Startups VC Ranking by CB Insights

=Viewの開発するDynamic Glass=
VC投資のトップにランクされたのはView、スマートガラス(Smart Glass)を開発している。スマートガラスとは、オフィスなど建物内部の温度を一定に保つために透明度を変えるインテリジェンスガラスのこと。スマートガラスは、一般に多層構造を採り、内部層の電圧を制御してガラスの透明度を変化させる。Viewの開発するダイナミックグラス(Dynamic Glass)は、エレクトロミックセラミック技術を採用。実際のダイナミックグラスは、まず外側と内側の特別な隙間と特殊加工の材質によって、光線のゆがみ(Solar Deflection)を作り出し、極力、日光をはじき返す(下図左)。次に、外側部は1マイクロンの薄さの金属酸化物で多層化され、これがエレクトロミックセラミック構造となる(下図右上)。このガラスに微量な電圧が加えられるとイオンが層間を移動してガラスの内部構造を変えて色合いを変える(下図右下)。

Viewのダイナミックグラスは、多様なコントロールが可能だ。簡単な話、スマホやタブレットから部屋毎に多段階の透明度制御が出来る。それだけではない。ダイナミックグラスには3つの制御エンジンがある。反射制御(Glare Control Module)と熱制御(Heat Control Module)、そして日光制御(Daylight Control Module)だ。反射制御はリアルタイムに日光の角度を計算してガラスの濃さを制御する。熱制御は太陽のエネルギー計算からエアコンのエネルギー節約を行い、日光制御は各方向尾の建物外壁に取り付けた光センサーによって透明度を制御する。

Viewのこれまでの道のりは長かった。
起業したのは2006年、当時はSoladigmと言った。創業者はベトナム系アメリカ人のPpaul Nguyen氏。同社がこれまでに集めた資金は何と$505.5M(606億6千万円)、11ラウンドに及ぶ。とてつもない金額だが、研究開発だけでなく、製造工場などに充てられた。主な投資家はKhosla VenturesやGE系のGE Energy Financial ServicesGE Healthcare、さらに世界最大の米ガラス製品メーカーのコーニングCorningなど。主な競合は半導体製造装置メーカーのApplied MaterialsSage Electrochromicsだ。そのSageは2012年、仏サンゴバンSaint-Gobainに買収された。サンゴバンは1665年設立のフランス王立鏡面ガラス製作所から始まる長い歴史を持つ。これら立ちはだかる国際企業に打ち勝つには、優れた性能、そして何としても低コスト化が欠かせない。今後の同社の成長が楽しみである。




Soladigm

Read more at CB Insights: https://www.cbinsights.com/company/view
Soladigm

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2015年12月6日日曜日

IoTスタートアップとHPEからの製品! - IoT(2)

前回はリサーチ会社から見たIoT市場の見通しと投資分析について触れた。
McKinseyの報告ではIoTの経済効果は$6.2T、そしてConnected Devicesは推定で20-30B Unitsに達するという。今回は最近発表されたスタートアップの製品とHP Enterprise(HPE)のIoT製品を見てみよう。

=Dojo-Labs=
11月19日、イスラエルのスターアップ、とは言っても現在は本社がサンフランシスコのDojo-Labsがステルスモードから抜け出た。そして、コネクテッドホームセキュリティーデバイス(Connected Home Security Device)を発表。しかしこれはホームセキュリティー市場の主力である監視カメラではない。ホームネットワーク上にあるPCやスマホ、スマートTVなどの異常なふるまいを見つけて、ネットワークレイヤーで防止するものである。販売される製品はボックス型の制御装置とブックウェイトのようなこぶし大の卵型のデバイス。対象となる予防機器には何もインストールする必要が無い。

Dojoボックスをまず既存のWiFiルータに接続。これでホームネットワーク上の全てのトラフィックはDojoを経由する。Dojoボックスはこれらのトラフィック監視やネットワーク上の機器をスキャンし、もし問題が見つかると卵型デバイスのライトが点滅して知らせてくれる。後はスマホでDojoとチャットすれば何が起きたのかが解るという仕組みだ。このようにDojoは家庭向け警備保障システムをITネットワークに適用した形態で、ユーザに設置されたDojoボックスは同社のDojo Cloudに接続され、絶えず新しいセキュリティー情報を取り込んで自己学習しながらホームネットワークを守る。現在は事前登録販売予約の段階で出荷は2016年3月の予定だ。

  
=HPEからもIoTギャザリングシステム=
HPE Edgeline System 10/20
12月2日、HPEからもEdgeline IoT Systemと呼ばれる製品が出た。企業内活動の効率化に向けたデータギャザリング&プロセシング用のIoTである。HPEによると、このデバイスは企業内に設置された無数の機械とワイヤレスでネットワーク化し、さらに中央のITシステムと連携して、機械の保守時期や劣化状況を見極める。このためには膨大なデータ処理が欠かせない。このため、発表されたEdgeline System 10/20は中央サーバーの分散処理として、自身がミニサーバーとなってデータのフィルタリングなどのフロント処理を実行する。同製品はIntelとのパートナーシップによって開発されたもので、Intel Core i5Atomを搭載している。

=IoTとはEC/CEとエンタープライズの融合!= 
さて、IoTについて思うことがある。我々はIoTというと、とかく末端(エッジ)となるデバイスに目が向けられがちだ。しかし、エッジの多様化も大事だが、本当に重要なことは膨大なエッジから吐き出される情報をどのように加工して利用するかということである。この辺りの整理ために、まずはエッジの進化について見てみよう。ひとつは今回のHPE製品のように産業機械をエッジとする場合。これは、既設機器に情報発信機能がなければセンサーやアクチュエータを付加して利用する。このタイプの対象は、タクシーや宅配などの車両、ブルドーザなどの土木機械、工場の各種工作機械や製造装置、物流システムなど挙げたら切りがない。これらは本来スタンドアローンである。これら末端をコンピュータ化したものをEdge Computerization(EC)と呼ぼう。もうひとつは新しいタイプのCE(Consumer Electronics)だ。最近のウェアラブル端末や各種ロボットのように、既存製品がなく、新たに生まれ出たものである。これらECやCEタイプをIoTのフロントとすると、次にネットワークを介したバックエンドがある。この分野はこれまであまり議論がなかった。新たに生まれ出たCEタイプのエッジは当然のことながら、ネットワークやバックエンドを初めから考えている。しかしECタイプはそうではない。これをどのように効率的にバックエンドと融合させるか、簡単なようで意外と複雑だ。CEタイプには市場開発の大きな夢があるが、ECタイプこそ実効果の高いIoTの本命である。その意味でHPEの発表したEdgelineはひとつの回答だと思う。よりエッジに近いところで前処理をし、それらがネットワーク化を構成してバックエンドのITシステムと融合する。そのためにはエッジに付随するセンサーやアクチュエータとのインターフェース、各工場や物流拠点に設置するエッジ用ミニサーバー仕様、それらを結ぶネットワークとのプロトコルなどを配慮しなければならない。勿論、End to Endのセキュリティーは必須となる。始まったばかりのこの分野の動きを注視したい。

International or Nation-wide IoT Network

2015年12月1日火曜日

IoTはどこまで成長するか!ー投資分析ー IoT(1)

このところのIoT(Internet of Things)喧噪は凄い。
これまで我々の慣れ親しんできたITの利用環境は、iPhoneの登場ですっかり景色が変わってきた。今やスマホやタブレットが主役である。そして今度はIoTだ。IoTの浸透が進めば、また何か大きな変化が起きる予感がする。

=McKinseyの予測・・・経済効果は$6.2T、デバイスは20-30B units=
Source: McKinsey
McKinseyによると、IoTと関係の深いセミコンダクター業界はリーマンショック以来、このところスマホなどのおかげで年率5%の成長を維持してきた。そして、今、IoTについても業界は大きな期待をかけている。IoTは様々な情報をネットワークに埋め込んだセンサーやアクチュエータなどを介して収集する。このための機器には多様な半導体が欠かせない。IoTの代表例は、各戸に取り付けて、電気やガスなどの使用情報を一元管理するスマートメータだ。これによって、エネルギーの需給調整が容易となる。近い将来、保険会社からドライバー向け、医師からは患者向けのIoT機器が提供される時代となるだろう。これらの機器はネットワークを介して情報を送り出すコネクテッドデバイス(Connected Device)と呼ばれ、多様で高度に統合されたマイクロチップが必要となる。勿論、IoTを成功に導くためには半導体だけでなく、ネットワークやソフトウェアも欠かせない。ワイヤレスコンピューティングやビッグデータなどが代表的なものである。
McKinseyの調査によると、IoTの世界経済への波及は、2025年までに$6.2T(744兆円)になるという。一方、同時点での企業リーダへの調査では、まだはっきりした事業機会を見出していない。つまり、期待は大きいが、市場形成は今後の動き次第だ。そのための重要なファシリテータがコンポーネント製造業者である。問題は彼らが製造するコネクテッドデバイスがどこまで伸びるかだ。数年前の業界アナリストの推定では2020年までに500億~1,000億ユニットだった。今回、McKinseyがより現実的な要素を取り入れた推定では200億~300億ユニットである。

=投資はどうなっているか=
さてIoTへの投資はどうなっているのか。 VCデータベースを扱うCB Insightsによると、過去6年間のIoTの投資件数は887件、金額は$7.4B(8,880億円)となっている。対象はコネクテッドオブジェクト(Connected Objects)やアプライアンス、センサー、デバイスなどだ。この5年間に限って詳しく見てみよう。IoTスタートアップへの投資は、金額で見ると、2010年の$768M(921.6億円)から2014年では$1.9B(2,280億円)、件数では2010年の91件から2014件には211件、5年で2倍強の成長である。今年は昨年度の投資急増がやや影を落としているがおおむね順調

投資のステージ別はどうか。アーリーステージ(初期)のSeedsとSeries-Aを件数で見ると、2013年がピークだ。その2つ合計は同年の投資全体の62%を占めた。今年1Q~3Qまで2つの合計は53%とやや低減しているが、Seiries-Bが伸びたからで特に問題はない。ミッドステージ(中期)のSeries-BとCは、2010年が41%と出し、2011年以降は20%台で推移、今年は3Qまでに30%と大きく伸びている。レイトステージ(後期)のSeries-DやEは7~14%の間にある。以上を全体的に見ると、開発やテストマーケティングを経て、少しづつビジネスになりつつある様子が伺える


投資金額で見ると、Seedsは2010年来5%以下だが、Series-Aは2010年の15%から2014年の25%へと順調に伸びてきた。これは起業活動が活発だからだ。ミッドステージは2010年が70%、以降は30%台から40%台で推移し、今年度(3Qまで)は52%と快調だ。件数だけでなく、金額でもビジネス開発が動き出していることが解る。


以上のようにIoT市場の見通しもVC投資も順調のように見える。しかし、ビジネスとして確立している訳ではない。現時点で分野として見えているのは、医療装置、コネクテッドホームアプライアンス、セキュリティー、スマート建材(Smart Building Materials)などである。次回はIoT関連のスタートアップについて触れてみたい。